一般皮膚科
一般皮膚科
皮膚科を受診される患者様に、とても多く見られる症状です。ブツブツや小さな水疱、赤みなどが混ざって現れ、痒みも伴うことが多いです。
乾燥や摩擦による外的な刺激によるものが圧倒的に多いですが、他にはアレルギー、自己免疫(自分自身に対する免疫反応)、まれに薬剤によるものなどがあります。痒みを伴うことが多いため、ついつい掻いてしまいがちです。しかし、掻いて治ることは無く、むしろ掻くことによって患部を掻き壊してしまい、広がってさらに痒くなる、という悪循環に陥ることが少なくありません。
痒みや炎症を抑える薬を上手に使って、こうした悪循環を断ち切る必要があります。特に冬場は乾燥が原因となる場合も多く、徹底した保湿スキンケアを行い、ぶりかえさないように日常生活の中に保湿の習慣を取り入れていきます。接触皮膚炎(かぶれ)が疑われる場合には、アレルギー検査(パッチテスト)も行っております。
痒みが強く、蚊に刺された時のような盛り上がった皮疹、みみず腫れが出現します。通常は数分~24時間以内にできていったんは消えるものの、それを毎日のように繰り返してしまうことがあります。発症してから6週間以内に治るものを急性蕁麻疹、それ以上続くものを慢性蕁麻疹と呼びます。
特発性と言って、原因が特定できないものが9割以上を占めています。特に、慢性蕁麻疹にはその傾向が強いです。お子様の場合には、風邪や胃腸炎など体調を崩したりして出てくることも多く、大人の方でも疲れやストレスが関係している方も少なくありません。そのほかの原因として、物理的刺激(摩擦や気温の変化)によりでてくるものや、食べ物や薬品、植物(天然ゴム製品を含む)などのアレルギーで蕁麻疹がでることもあります。食べ物や薬剤のアレルギーが疑われる場合には、血液検査(IgE、View39、ほか一般採血)も行っています。
基本的には抗ヒスタミン剤の内服を行います。症状を増悪させてしまうような要因がある方は、お話を伺いながら生活指導もいたします。治療を開始しても、しばらくは蕁麻疹が出ることがあるため、その際は患部を保冷剤などで冷やすとかゆみや赤みが軽減されることがあります。また、温度の高いお風呂の入浴やアルコール、激しい運動は避けて、安静にしてください。
アトピー素因(体質)と皮膚のバリア機能低下から、様々なことが要因・増悪因子となってアトピー性皮膚炎の症状を引き起こします。皮膚の乾燥、過敏、慢性の湿疹を繰り返し、強いかゆみを伴います。ひっかいてしまうことを繰り返し、さらに悪化して悪循環に陥ることが多いため、治療によって痒みをしっかり抑える必要があります。喘息のほか、アレルギー性鼻炎やアトピー性皮膚炎のある家系に出やすい傾向があり、また、ダニやハウスダスト、食べ物などのアレルギーを持ちやすい傾向にあります。
治療として、保湿・スキンケア、悪化因子の除去、外用薬(ステロイド軟膏、プロトピック軟膏、コレクチム軟膏、モイゼルト軟膏)、抗アレルギー剤の内服、デュピクセント自己注射、経口JAK阻害薬があります。また外用薬に関しては、プロアクティブ療法が推奨されています。
(保湿剤の塗り方:
https://www.maruho.co.jp/hoshitsu/)
治療の基本として、皮膚のバリア機能と保湿の回復のためのスキンケアがとても重要と考えています。もちろん、薬物療法も大切ですが、保湿剤をつかうことで皮膚のバリア機能を回復、アレルゲンの侵入予防につながります。アトピー性皮膚炎の方は、とても皮膚が乾燥しやすい状態であるため、保湿剤を全身に塗布することが必要です。保湿剤のタイプも色々ありますので、皮膚症状にあわせた形状のものをご提案いたします。また、必要な皮脂やうるおいまで洗い流してしまわないよう、過度に洗いすぎないこと、お風呂は熱くしすぎないこと(38~40℃)、石けんは低刺激で皮脂をとりすぎないタイプのものをおすすめします。なお、皮脂はぬるめの湯でもある程度は除去できるため、乾燥や症状が強く刺激がある部分に関しては、石鹸は使用せずに流すだけでも十分です。
洗浄時の摩擦(ナイロンタオルなど)、唾液や汗の刺激、髪の毛の接触、衣類との摩擦など日常生活での軽い刺激でもアトピー性皮膚炎を悪化させる要因になります。皮膚を掻いてしまったときの刺激を極力へらすために爪を短くきることなども有効です。また、ダニ、花粉、動物、真菌、食物など自身にとってアレルゲンになるものが皮膚炎を悪化させるためアレルゲンを知り、適切な対策をしていくことが必要といえます。
薬物療法の主体はかゆみと炎症をコントロールすることです。炎症が持続することで皮膚のバリア機能が低下しますし、かゆみにより皮膚を掻いてしまうことで、皮膚炎も悪化してしまいます。ステロイド外用薬はアトピー性皮膚炎の基本となる薬剤であり、このような要素をへらすことにつながる最も重要な治療です。病変によりステロイドの強さの使い分けをおこない、適切に使用することで安全に使用していただくことができます。
主に顔や首に使われるのがプロトピック(タクロリムス)軟膏です。プロトピックはステロイドのように皮膚を薄くする副作用がなく、また分子量が大きいため、正常な皮膚に塗っても吸収されず長期にお使いいただけます。ただし灼熱感(しゃくねつかん)などの刺激があるため慣れるまでに時間がかかることがあります。プロトピックはステロイド外用で効果に乏しい方にも改善することがあります。ステロイドと適切に組み合わせることでより効果的な治療をおこなうことができます。
コレクチム(デルゴシチニブ)軟膏は、日本で開発された世界初の非ステロイド性・外用ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害薬です。ヤヌスキナーゼ(JAK)は、炎症をひきおこすシグナル伝達に重要な役割をはたしており、それを阻害することによって炎症やかゆみを抑制し、アトピー性皮膚炎の症状を改善します。また、ステロイドの維持期に置き換えて使うこともでき、ステロイドの使用量を減らせる可能性があると考えられます。外用薬のため、全身性の作用がなく、使用時の刺激感も少ないとされ、52週間反復塗布した長期の安全性も確認されています。
こちらの薬剤は、6か月以上のお子様から使用することができます。
モイゼルト(ジファミラスト)軟膏は日本初となるホスホジエステラーゼ4(PDE4)阻害剤の外用薬です。アトピー性皮膚炎の皮膚では、細胞内にcAMPが少なく、そのために炎症が引き起こされることがわかっています。モイゼルト軟膏は、PDE4を阻害することでcAMPが分解されて濃度が低下することを防ぎ、アトピー性皮膚炎の皮膚症状を改善します。ステロイドの維持期に置き換えて使うこともでき、ステロイドの使用量を減らせる可能性があります。
重篤な副作用も少なく、お子様から使用できます(2歳未満の乳幼児を対象とした臨床試験は実施されていません)。ただし、妊娠中は使用しないほうがよいとされ、授乳中の場合は有益性が上回る場合に使用することとされています。女性の方で妊娠を希望される場合は、中止後2週間の避妊をお願いいたします。
デュピクセントはアトピー性皮膚炎に対する注射による新しい治療法です。今までの治療法で十分な効果が得られない方、症状が重篤な方に限って使用することができる薬剤で、以下の条件をすべて満たしている方に適応されます。また治療導入後も薬剤を準備する関係で、事前に予約をお取りして定期的な受診が必要になります。
喘息や他のアレルギー疾患がある方は、そちらの病勢に影響する可能性がありますので、注意が必要です。必要に応じて主治医と連携をとらせていただきます。
IL-4とIL-13をブロックすることにより、Th2細胞の働きを抑え、炎症を抑えて皮膚のバリア機能を回復させる新しい治療です。
(サノフィ・デュピクセントHPより)
投与開始日のみ2本打ち、それ以降は2週ごとに1本ずつ皮下に注射します。
※注射のやり方などにご不明点がある場合には、専任スタッフが24時間365日対応するデュピクセント相談室があります。(フリーダイヤル0120-50-4970)
1本あたりの金額が高額になりますが、自己注射指導を2回終了すると、3か月分まとめて自己注射製剤の処方が可能です。
デュピクセントの薬剤費(ペン型) | 初回(2本) | 2回目以降(1本) | 3か月分(6本) |
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自己負担額(1割) | 13,312円 | 6,656円 | 39,936円 |
自己負担額(2割) | 26,625円 | 13,312円 | 79,872円 |
自己負担額(3割) | 39,937円 | 19,969円 | 119,814円 |
※医療費補助制度がございますので、詳しくは下記にお問い合わせください。
アトピー性皮膚炎の患者さんの皮膚では、炎症とかゆみをおこすIL-4、IL-13、IL-31などのタンパク質がたくさん作られています。ヤヌスキナーゼ(JAK)は、炎症を引き起こすシグナル伝達に重要な役割を果たしており、IL-4、IL-13、IL-31からの“炎症やかゆみを起こす指令”を阻害することによってアトピー性皮膚炎の症状を改善します。
これまで日本では関節リウマチなどの治療薬として使用されていましたが、2020年以降、アトピー性皮膚炎にも保険適応が追加され、2022年12月時点でオルミエント(バリシチニブ)、リンヴォック(ウパダシチニブ)、サイバインコ(アブロシチニブ)の3薬剤があります。
主なものとして、上気道感染症、ヘルペス、帯状疱疹、ニキビなどの感染症があげられます。そのほかに重篤な感染症(結核、肺炎、ニューモシスティス肺炎、敗血症、日和見感染症を含む)、消化管穿孔,B型肝炎ウイルスの再活性化,間質性肺炎,静脈血栓塞栓症,好中球数減少,リンパ球数減少,ヘモグロビン値減少,肝機能障害などがあります。
また、頻度が少ないものとして横紋筋融解症,ミオパチー,悪性腫瘍,心血管系事象などがあります。
オルミエント | リンヴォック | サイバインコ | |
---|---|---|---|
内服 | 1日1回1錠 | 1日1回1錠 | 1日1回1錠 |
年齢 | 15歳以上 | 12歳から使用可能 | 12歳から使用可能 |
効果 | 皮膚症状 ○ かゆみ ◎ |
皮膚症状 ◎ かゆみ ◎ |
皮膚症状 ○ かゆみ ◎ |
投与量 | はじめは4mg錠 よくなってきたら2mg錠へ減量も可能 |
はじめは15mg錠 よくならなければ30mg錠へ増量も可能 |
はじめは100mg錠 よくならなければ200mg錠へ増量も可能 |
1か月の薬剤費 (3割負担の場合) |
¥44,270(4mg錠) ¥22,760(2mg錠) |
¥41,750(15mg錠) ¥62,660(30mg錠) |
¥43,860(100mg錠) ¥65,790(200mg錠) |
副作用 | 上気道感染(10.2%) 頭痛(7.5%) CK上昇(4.2%) ヘルペス(2.8%) |
上気道感染(>10%) 帯状疱疹(4.5%) 肝機能障害(2-3%) |
悪心(11%) 頭痛(4.4%) ニキビ(3.6%) ヘルペス(3.2%) |
1初回受診
22回目受診
次回受診までに近隣クリニックで胸部レントゲン(結核などの呼吸器感染症のチェック)を行います。
33回目受診
44回目以降
従来のアトピー性皮膚炎に対する内服薬は、抗アレルギー薬などが中心でしたが、アトピー性皮膚炎でおこる過剰な免疫応答を直接抑えることができるようになり、画期的な治療であると考えています。
高額な薬剤ではありますが、負担軽減のため医療費の助成もありますので、従来の外用治療をしっかり行っているにもかかわらず、コントロールが不十分なアトピー性皮膚炎の方にはご検討いただく価値のある治療法です。
なお、治療中も保湿剤の塗布は継続し、必要に応じて外用薬も塗布していただく必要があります。皮膚症状がよくなっても油断せず、基本のスキンケアは必ず継続するようにしましょう。
アトピー性皮膚炎では、症状がよくなり一見正常に見える皮膚でも、実は炎症が残っていて、ささいなことで再び炎症を引き起こしやすい状態にあります。プロアクティブ療法は、良くなったり悪くなったりする皮疹に対して、症状がよくなってもステロイド軟膏やタクロリムス軟膏を間欠的(週2回など)に外用し、良い状態をキープする治療法です。なお、プロアクティブ療法中にも保湿剤による毎日のスキンケアは必要になります。
(アトピー性皮膚炎ガイドライン2021より)
髪の毛が円形や楕円形に抜けてしまう病気です。大きさは10円玉くらいから、全頭部、眉毛、ひげ、体毛など広範囲に及ぶこともあります。
これまで様々な説が提唱されてきましたが、最近では髪の毛根に対して異常な免疫が働いて炎症を起こし、毛が抜けてしまうということが考えられています。
アトピー性皮膚炎、白斑などの皮膚疾患や、甲状腺疾患、膠原病、関節リウマチなどの自己免疫疾患がある方に合併しやすいことが知られています。また、家族内に同じ症状がみられることもあり、遺伝的要因が関係している可能性があります。
上記の基礎疾患がなく、脱毛斑が少数の場合には8割の方が1年以内に発毛が回復するといわれています。しかし、再発例も多くみられるため、改善した後も経過観察が必要です。
脱毛が全頭部や体毛に及ぶタイプでは難治となりやすく、回復率は10%程度という報告もあります。また、15歳以下で発症した場合にも回復率が低くなるといわれています。
ステロイド外用は毛根に起こった炎症を抑える効果があり、単発の円形脱毛症では第一選択になる治療です。また、カルプロニウム塩化物外用(保険適応)、ミノキシジル外用(自費)もある程度の発毛・育毛効果が認められています。
脱毛が多発する方、全頭部に及ぶ方に対しては第一選択になる治療です。しかし、現時点では保険適応になっていないことから、院内製剤をお作りして自費診療を行っています。年齢を問わず、お子様から治療することができます。
すべての病型に対して行うことができる治療です。繰り返してしまう方、慢性期の方には安全性と利便性が高いという観点からもおすすめしています。ただし、円形脱毛症に対して確立された治療ではないことから、お子様には施行しておりません。
セファランチン、グリチロンは単発型や多発型に他の治療と併用して内服することができ、保険適応になっています。また、アトピー性皮膚炎が合併している例では、抗アレルギー剤が保険適応になり、こちらも併用して内服することができます。
症状が改善しない単発型や多発型に行うことがあり、4~6週間に1回、脱毛斑に直接注射を打ちます。ステロイドの副作用として皮膚が萎縮(薄くなる)するため、お子様には施行しておりません。また、注射時に強い痛みがあるため、広範囲に及ぶタイプには適していません。
急激に拡大する症例で発症早期において考慮される治療です。発症から数日ないし数週間で全頭部にわたり脱毛が拡大する例があり、なるべく早い段階での治療介入が必要です。この治療が必要と判断される方には、専門機関にご紹介させていただきます。
皮膚が赤くなって盛り上がり、その表面が白っぽい皮膚の粉で覆われて、ボロボロと剥がれ落ちる皮膚の病気です。人にうつすことはなく、通常、内臓を侵すこともありません。
頻度は、日本人の300~500人に一人程度、中年の男性に多くみられますが、お子様にもみられることがあります。
乾癬の患者様の9割が尋常性乾癬という皮膚のみに症状がでている方です。大きさ、数、形は様々で、通常は多発し、発疹が癒合して大きな病変を形成することもあります。痒みは、約半数の患者様に見られます。
できやすい部位はとしては、慢性的かつ機械的な刺激を受けやすい頭部、肘・膝、臀部、下腿などです。
乾癬になりやすい体質(遺伝的素因)があることがわかっており、遺伝的素因に様々な環境因子(不規則な生活や食事や飲酒、肥満、喫煙、感染症、特殊な薬剤など)が加わると発症するといわれています。
尋常性乾癬の他に、爪の変形や関節炎を伴うもの(関節症性乾癬)や、ほぼ全身が乾癬の皮疹で覆われるもの(乾癬性紅皮症)があります。
乾癬は慢性的に良くなったり悪くなったりを繰り返し、患者様の病気の程度、置かれた状況などに応じた様々な治療法(外用薬、内服薬、紫外線治療、生物学的製剤)を選択することになります。
ステロイドには皮膚の炎症をおさえる効果があり、効き目が早いのが特徴です。
また、乾癬では皮膚の角化スピードが通常の10倍になるといわれており、ビタミンD3は乾癬による皮膚の異常角化を抑える働きがあります。薬の効果が出るのはステロイドに比べて少し時間がかかるため、症状が落ち着いているときの維持に適しています。
近年、ステロイド+ビタミンD3合剤が発売され、両者の良いところが得られ、外用も1日1回でよいことから最近では第一選択として使われています。
・アプレミラスト
乾癬の患者さんの皮膚では、細胞内に炎症をひき起こすPDE4という物質が増えていることがわかりました。アプレミラストは世界初の乾癬に対する経口PDE4阻害薬で、PDE4を阻害することで炎症を抑える効果があります。1日2回の飲み薬ですが、飲みはじめはスターターパックを用いて少しずつ薬の量を増やしていきます。
副作用
飲みはじめの2~4週間で悪心、下痢などの消化器症状が出ることがあります。症状が軽度の場合には、そのまま内服しながら経過観察を行います。症状が強い場合には、減量や休薬で対応いたします。
・レチノイド
ビタミンA誘導体で、皮膚の過剰な角化を抑える作用があります。催奇形性があるため、妊娠中、その可能性のある女性は内服できません。
副作用
唇の荒れや皮がむける、口腔内の乾燥、皮膚のかゆみ、手の皮がむける、脱毛などがあります。
・シクロスポリン
乾癬の皮膚で起こる過剰な免疫反応を抑えるための免疫抑制剤です。
副作用
免疫抑制に伴う感染症、腎障害、肝障害、横紋筋融解症、高血圧など様々なものがあるため、適宜、採血検査をしながら薬の量の調整が必要です。
当院では、エキシマライト光線治療機器による紫外線療法を行っております。体への負担も少なく、回数を重ねると効果も見込めるため、乾癬にはおすすめの治療です。
上記の治療でも症状の改善が難しい場合、抗体製剤の注射による治療があります。乾癬を引き起こす部位に直接作用して治療します。近年も次々と新しい製剤が発売されており、選択肢も広がっています。治療効果としては、上記に比べてかなり良く、即効性が期待できる製剤もあります。特に関節症性乾癬ではよい適応になると思います。免疫を調整する作用があることから、当院では扱うことができず、連携病院へご紹介させていただきます。
多汗症には全身の汗が増加する全身性多汗症と手足やワキなど部分的に汗が増加する局所多汗症があります。いずれも原因となる基礎疾患が隠れている可能性がありますので、初診時には採血検査を行っております。原発性局所多汗症とは、汗が多くなる原因がないにもかかわらず、多量の汗に悩まされる疾患です。
①~⑥のうち、2つ以上あてはまる場合に多汗症と診断されます。
原発性局所多汗症に対して、抗コリン薬外用(エクロックゲル、ラピフォートワイプ)、塩化アルミニウム外用(院内製剤)、水道水イオントフォレーシス療法、ボトックス注射療法、プロバンサイン内服療法を行っております。患者様の症状やご希望にあわせて、適切な治療をご提案させていただきます。
エクロックゲルは日本で初めて保険適応が認められた、ワキの原発性局所多汗症のための塗り薬です。
さらに、2022年5月に新しくラピフォートワイプが発売されました。
エクロックゲルはゲル状の薬剤を両脇に塗り広げるもので、ラピフォートワイプは薬剤が染み込んだ不織布で両脇を一拭きして薬を塗布します。いずれも汗を作る部分(エクリン汗腺)が交感神経から伝えられる汗を出す指令を受け取れないようにブロックすることにより、発汗を抑えることが期待できます。なお、緑内障や前立腺肥大がある方は使用できません。
塩化アルミニウム製剤は原発性局所多汗症診療ガイドラインにおいて、手のひら、足底、ワキの多汗症の第一選択薬となっており、効果も認められていますが、保険適応にはなっていないため院内製剤をお作りしております。
水道水を入れた容器に手や足を入れて、10~15分間ほど弱い電流を流す治療で、月4回までは健康保険が適応されます。電流を流すことで、汗が出てくる穴(汗孔)が狭窄し、少しずつ数が減り、汗の量が減っていくと考えられています。治療中は多少ピリピリとした刺激を感じることもありますが、弱い電流ですのでほとんど痛みはなく、お子様からご高齢の方まで治療することができます。通常は週1回程度の治療を継続して行い、6~10回程度を目安に効果を判定していきます。治療中は症状がよくなっていても、やめると元の状態に戻ってしまうため、効果がでてきたら個人の状態にあわせて、よい状態が維持できる範囲内で間隔をあけて継続していくことも可能です。
重度の原発性腋窩多汗症に保険が適応されます。ボトックスはボツリヌス菌が作るたんぱく質から作られた薬で、交感神経から汗腺(汗をつくる組織)への情報を遮断することで汗を減らす効果が見込めます。効果は個人差がありますが、通常2~3日で現れ、4~9か月ほど持続するといわれています。4か月以上の間隔をあければ反復投与が可能です。
注射後、まれに以下のようなものがでることがあります。症状が強い場合にはご相談ください。
自律神経を調節し、交感神経の働きを弱める作用があります。交感神経から汗腺(汗をつくる組織)への情報伝達が緩やかになることで、汗を減らす効果が見込めます。内服後1時間から5時間程度の効果があるとされ、外出前や汗をかく場面の1時間ほど前に内服すると効果的です。
足の皮膚や爪におこるトラブルは、様々なものがあります。痛みを伴うものが多く、日常生活に支障をきたしてしまうことも少なくありません。実際に診療にあたっていると、これらのトラブルの多くは爪の切りすぎや合わない靴を履き続けることが原因になっています。正しい爪のケアをするとともに、靴の履き方・選び方を見直してみましょう。
たこや魚の目は、足の特定の場所に継続的に圧力がかかって発症します。たこは皮膚の表面の角質が部分的に肥厚したもので、魚の目は肥厚した部分にさらに圧がかかって硬くなり、芯をもっています。どちらも歩く度に刺激されて痛みが走ることがあります。
また、足の裏によくできるのが足底疣贅(そくていゆうぜい)というイボの一種で、これを魚の目と勘違いすることがあります。しかし、これはイボウイルス性の腫瘍であり、知らずにいじっていると、かえって患部を広げてしまうことがありますので、この鑑別をきちんとつけるためにも、皮膚科への受診をお勧めします。
巻き爪とは、足の指にある爪の両端の先端部が、大きく内側に曲がった状態をいいます。負担のかかりやすい親指の爪が巻き爪になることが多いのですが、その他の指の爪もなることがあります。
巻き爪が進行すると、肉の部分に曲がった爪がどんどん食い込み、次第に激しい痛みを引き起こすようになります(陥入爪:かんにゅうそう)。
さらに、曲がった爪に巻き込まれた皮膚が化膿してしまうことも多く、痛みから足をかばおうと、いつもとは違った歩き方をしてしまうために、足首や膝、腰にも負担がかかり、膝痛、腰痛の原因になるケースもあります。
当院では、これらの疾患に対して、テーピング法、形状記憶合金ワイヤー、巻き爪マイスターを用いた痛くない爪の矯正、化膿してしまっている場合は局所麻酔を使用した手術(爪甲除去術)、自費診療でのガター法も行なっています。
肥厚爪には、厚硬爪甲、爪甲鉤弯爪、爪白癬があります。時にぶつかって痛みがでたり、爪の下に出血をおこしたりします。削り処置や靴の選び方、はき方のチェックを行いながら正しい方向に伸ばす手助けが必要になります。
厚硬爪甲は、足の変形に伴うことが多い疾患です。足先が当たって爪が伸びるのを妨げられたり、皮膚にタコができるように、爪も外力がかかると肥厚するため起こります。
爪甲鉤弯爪は、スポーツや登山、靴などの外的要因により、爪が伸びる際に先端部分に外力が加わることで爪の根元が浮きあがるような力が働き、新しく生えてくる爪との連続性が断たれてしまい、その結果、爪が重なり合うように厚くなってしまったものをいいます。
当院では、これらの肥厚爪に対してグラインダーでの削り処置を行っています。
石鹸をよく泡立て、足全体、指の間、爪の周りの溝までやさしく洗い、水分をやさしく拭き取ります。
保湿クリームを足や足裏全体まで塗ります。爪にも根元から先端にむかってクルクルと円を描くように塗ります。
先端を横にまっすぐ切ります。長さは爪と指の先端が同じになる程度が適しています。(爪は切りすぎると、端が内側に巻きやすくなり、巻き爪や陥入爪の原因になります)
靴下などにひっかかることがあるので、先端と角はやすりで削り、なめらかにします。
ヒールやサンダル、スリッポンなど前足部や指に荷重がかかりすぎたり、踵が固定されない靴は足のトラブルを引き起こす原因になります。また、スニーカーやウォーキングシューズだから大丈夫、とも限りません。○○cmの靴を履くことができるので、自分のサイズは○○cmだ、と思っている方が多くいらっしゃいます。スニーカーやウォーキングシューズでは靴のサイズ○○cmに対して、つま先の余裕が少ないことも多く、自分が思っているサイズが実測より小さい方が多い印象です。また、大きすぎる靴も、靴の中で足が固定されずに指先がぶつかってしまうなどのトラブルを起こします。
靴を履くときに、踵をトントンとついて靴の踵と自分の踵をきちんと合わせることが重要なポイントです。それから靴ひもを毎回しっかりと適切に締めましょう。理想的には毎日これができると良いのですが、忙しい毎日の中でなかなか難しいこともあると思います。そのような方には、靴ひもとファスナーが両方ついている靴がおすすめです。靴選びの際に参考にしてみてください。
当院では、外反母趾や扁平足などにより、タコや魚の目、爪のトラブルでお困りの方、足のうらや足首、膝の痛みがある方に対して、医師と義肢装具士が連携をとり、患者さん一人一人に合わせてフルオーダーメイドの足底板(インソール)を作成いたします。また、自分に合った靴が見つからないなどのお悩みがある方に対しては、靴選びのお手伝いもさせていただきますので、お気軽にご相談ください。
ニキビは身近な皮膚疾患ですが、思春期ごろからできはじめ、長い方では中高年まで続くこともあり、顔にできやすいことから患者様にとっては大変ストレスの大きい疾患です。
ホルモンなどの影響により、皮脂の過剰な分泌が起こり、毛穴の中に皮脂がたまることで、毛穴がふさがり、コメド・皰(めんぽう)という状態になります。そこに皮脂を栄養源とするアクネ菌が急激に増殖すると、赤くて痛みのあるニキビを引き起こします。
大人のニキビは、ホルモンバランスの乱れ、睡眠不足、紫外線、ストレスや生活環境など、様々な要因が複雑に絡み合ってできることが多く、治りにくいのが特徴です。
(マルホ・ディフェリンHPより)
1.スキンケア
ニキビの治療には、基礎化粧品の選択も重要です。できる限り、低刺激性+ノンコメドジェニックテスト済み+保湿効果あり、といったニキビ用の基礎化粧品を選ぶようにしてください。
2.外用薬
角質や毛穴のつまりを取り除く外用薬(過酸化ベンゾイル、アダパレン)、外用抗菌薬(クリンダマイシン、ナジフロキサシン、オゼノキサシン)の中から薬を選択します。それぞれの合剤も発売されておりますので、ニキビの種類と重症度を判断し、患者様の肌質などをみながら外用薬を選択します。
ただし、これらの薬剤は、妊娠中・授乳中・妊娠の可能性がある方には使用できません。そのような方に対して、当院ではアゼライン酸外用を取り扱っていますので、可能性がある方は診察時に必ずお申し出ください。
3.内服薬
炎症が強い場合には内服抗菌薬(ドキシサイクリン、ミノマイシン、ロキシスロマイシンなど)の併用も行います。
4.ケミカルピーリング
当院では、マッサージピール(コラーゲンにまで働きかけるピーリング)の取り扱いもございます。炎症ニキビが改善したあともコメドのコントロールをすることでニキビができにくくなるほか、ニキビ跡に対しても効果が見込めます。ご希望の方はご相談ください。
いわゆる赤ら顔と呼ばれる、主に中高年に生じる、顔の赤み、ほてりを特徴とする原因不明の慢性炎症性疾患です。酒さの原因は明らかにはなっていませんが、刺激により炎症を起こしやすい素因のある方に、日光や気温の変化などの外部環境や、ストレスや食べ物などの内部環境が重なって生じます。
紫外線、寒暖差などの気温の変化、化粧品の刺激、皮膚への摩擦、過剰な皮脂、飲酒、香辛料・刺激物等の食べ物、精神的ストレスなどが挙げられ、これらを避けることが大切です。
短期間できれいにすることが難しく、治療は長期に及ぶため、根気よく治療を継続することが重要です。赤みや炎症を抑えるステロイドやタクロリムス軟膏はかえって“酒さ様皮膚炎”の原因になるため、おすすめできません。
当院では、炎症を抑える目的で抗生剤(ドキシサイクリン、ミノサイクリンなど)、漢方薬(桂枝茯苓丸、当帰芍薬散、加味逍遙散など)の内服や、ロゼックスゲル、院内外用製剤(メトロニダゾールクリーム1%)、ニキビ治療にも使われているアゼライン酸外用による外用治療を行っております。
ロゼックスゲル
有効成分はメトロニダゾール0.75%で、2022年に保険適応になりました。メトロニダゾールは、酒さの症状があるところに増加している活性酸素の生成をおさえ、免疫細胞による過剰な反応を抑制することで炎症を改善する効果が見込めます。市販後調査によると、全身的な副作用はみられませんでしたが、ごく一部の方に皮膚の赤み・刺激感・かゆみ・乾燥といった症状がでることがあります。このような症状が出た場合には、使用回数を減らすか、一度外用を中止してご相談ください。なお、妊娠3か月以内の方はお使いいただけません。
白斑には先天性と後天性があり、後天性の中で代表的なものが尋常性白斑です。人種差はあるものの全人口の約0.5~1% が罹患しているといわれ、神経支配領域にそってみられる分節型と、関係なくバラバラに生じる非分節型があります。20~30%の方に家系内発症がみられ、一部の方には自己免疫疾患(甲状腺疾患や膠原病など)を伴うことが知られています。
ステロイド軟膏、ビタミンD3軟膏、タクロリムス軟膏などの外用を行います。いずれの薬剤もすぐに色素が戻るということは難しく、最も推奨されているステロイド軟膏でも12歳以下で4か月、12歳以上で4~6か月程度の外用が必要とされています。
また当院ではエキシマライトによる紫外線治療も行っており、ビタミンD3軟膏との併用が有効です。
水虫は、白癬菌(はくせんきん)という真菌(カビの一種)が皮膚に入り込んで発症する疾患です。白癬菌の増えやすい、じめじめとした梅雨から夏に症状の悪化がよく見られるのが特徴で、足白癬だけでなく、手や陰部、体にもできることがあります。 いずれも真菌顕微鏡検査を行い、治療前に必ず白癬菌の確認を行います。
(くすりと健康の情報局 by 第一三共ヘルスケアより)
足白癬は趾間型、小水疱型、角質増殖型に分類されます。 趾間型は、足指の間の皮膚がふやけたように白く濁り、痒くなるのが特徴です。冬は症状が治まりますが、暖かくなると再発し、2次的に細菌感染を併発しやすいタイプです。小水疱型は、土踏まずや足の縁などに小水疱が多発します。これも夏に悪化し、湿疹と間違えることもあります。角質増殖型では、足の裏から縁にかけての広い範囲で皮膚が厚くなり、冬のほうが、乾燥でひび割れ等を起こしやすくなります。また、爪に感染する爪白癬では、爪が白や黄色に混濁したり、厚くなったり、もろくなったりします。
治療は病態に応じて、塗り薬や内服薬を用います。
爪白癬の治療はネイリン(ホスラブコナゾール)やラミシール(テルビナフィン)、イトリゾール(イトラコナゾール)などの内服薬で治療を行いますが、内服できない場合などは爪の塗り薬、クレナフィン(エフィナコナゾール)、ルコナック(ルリコナゾール)を用いることもあります。爪が生え変わるまで約1年ほどかかるため、根気強く治療を継続することが必要です。
爪白癬により爪が著しく肥厚している方は、グラインダーでの爪削り処置やトータルメディカルフットケアの施術を受けると外用薬が浸透しやすくなるためおすすめです。
いぼの原因はヒトパピローマウイルスによるもので、接触することで感染が広がっていきます。手足に多くみられ、時に体にもできることがあります。多少触った程度では感染するリスクは低いと思われますが、手荒れがひどい人や水仕事が多い方、アトピー性皮膚炎などがある方は細かい亀裂などからウイルスが侵入しやすくなり、多発することもあります。足底にできた疣贅は特に治りづらく、治療に数か月を要することも少なくありません。
液体窒素療法
いぼに対する第一選択となる治療で、古くからおこなわれています。以前は液体窒素を含ませた綿棒をいぼに直接押し当てる治療が一般的でしたが、当院で採用しているクライオプロでは、押し当てる必要がないため従来の綿球法よりも痛みが少ないといわれています。
それでも痛みが気になる方は、自費診療でのモノクロロ酢酸での治療もご用意しております。
単純ヘルペスウイルスの感染で起き、口や目の周りなどにできる1型と、外陰部や臀部などの下半身にできる2型の2種類のウイルスがあり、初感染で口内や外陰部に発疹が生じた時は高熱と激痛が伴います。ヘルペスの治療としては、抗ウイルス剤の内服と外用を行います。発疹の出る前にチクチクするなどの予兆が出ることが多く、その時点で内服を始めると、治りが早まります。
しかし、単純ヘルペスウイルスは神経節に入って潜伏するため、薬で完全に除去することはできません。一旦症状が治まっても、体の中からはいなくならないため、寝不足、疲労、風邪などによって免疫力が下がると増殖し、再発しがちです。
抗ウイルス薬の外用、内服を行います。
また性器ヘルペスの方で過去1年以内に6回以上再発を繰り返す方に対しては、予防内服治療も行っております。1日1錠、バラシクロビルというお薬を1年間内服することで、性器ヘルペスの再発頻度が劇的に少なくなるといわれています。
『PIT(Patient Initiated Therapy)とは?』
ヘルペスを繰り返す方に対して、自身の判断で薬の服用を始められる治療が日本で初めて保険適用となりました。ヘルペス感染症では違和感を感じてからウイルス量がピークに達するまで約48時間といわれていますが、はじめの1時間ですでにピークの1/3程度まで増加しており、発症早期の治療が効果的です。ファムビルという抗ヘルペスウイルス薬の錠剤をあらかじめ処方しておき、再発する直前(初期症状が出てすぐ)に服用することで、短期間で治療できるというものです。ファムビルを常に携帯しておけば違和感があるときすぐ服用でき、症状が出てからも軽快までの期間を短縮できるというメリットがあります。再発症状を自力で正確に判断でき、かつ再発症状が比較的軽度の人に向いています。ただし、「再発初期症状の発現後、6時間以内に服薬を開始できる」といった複数の条件を満たす場合でなければ適応されません。ご希望の方は診察時にご相談ください。
はじめは水痘・帯状疱疹ウイルスの感染によって発症するため、水痘(みずぼうそう)を経験した人にのみ起こります。初感染後、ウイルスは体内の神経節に潜伏し、長い年月を経て、加齢やストレス、体調不良などで免疫が下がったことを契機にウイルスが増殖し、神経の炎症を起こします。それが皮膚に到達することで赤み、水疱を形成します。頭部から下肢までの間の片側の一定の神経支配領域に神経痛様の痛みを伴った小水疱が帯状に生じ、顔にできると結膜炎や角膜炎、顔面神経麻痺、内耳の障害によるめまい・耳鳴り、などが起こることがまれにあります。
当院では、50歳以上の方を対象に帯状疱疹ワクチンを行っております。
(マルホHPより)
神経と皮膚の両方でウイルスが増殖して炎症を起こすことから、皮膚症状が治ったあとも神経が傷ついた後遺症として長い間痛みが残ってしまうことがあり、これを帯状疱疹後神経痛といいます。60歳以上の高齢者で、皮疹が重篤な方や急性期の痛みが強い方などはリスクとなりやすく、帯状疱疹後疼痛の発症頻度を少しでも減らすためにも、早く皮膚科を受診して早期に治すことが何よりも大切です。
(マルホHPより)
皮膚の良性腫瘍の一つで、皮膚の下に袋状の構造物(嚢腫)ができ、その中に角質がたまってしこりを形成します。体のあらゆる部位、老若男女問わずでき、時には複数できてしまう‘できやすい肌質’の方も珍しくありません。
入り口が黒ずんで見えることがありますが、通常は痛みもなく、原因も特にありません。
小さいものであれば当院で局所麻酔での手術を行っています。
予約になりますので、診察時にご相談ください。
※炎症性粉瘤
押したり、触ったりすることで細菌感染を起こすことがあり、急激に赤くはれ上がって痛み、膿などがみられることがあります。そのような場合には、抗生剤の内服や膿がたまっている場合には切開排膿を行います。自然に治癒することが難しいため、違和感を感じた際には早めにご相談ください。