紫外線治療（セラビームUV308 slim）
紫外線治療とは
昔から日光浴すると乾癬が良くなる、アトピーのかゆみがやわらぐ、ということが知られていました。その後、紫外線には免疫反応を抑える効果があることがわかり、さらに研究が進んで‘どの波長の紫外線が安全でかつ有効なのか’、ということがわかってきました。
現在、専用の装置を用いて保険適応で行うことができる治療です。
セラビームUV308 slimのメリット
セラビームUV308 slimは、ターゲット型エキシマライト光線治療機器で、不要な紫外線をカットするエキシマフィルターを搭載しています。UVB（280～320nm）の一部である308nm波長のUVBを照射する装置で、従来の紫外線治療機器（ナローバンドUVB、311nm）よりも高い治療効果が期待できます。また、ターゲット型の中では照射面積も広く、両手、両足など一度に照射することが可能です。
効果が見込める疾患
乾癬、白斑、アトピー性皮膚炎、掌蹠膿疱症、円形脱毛症など
治療の流れ
照射中の痛みなどは全くありません。初回は数秒～十秒程度の短い時間から開始し、徐々に慣らして治療域まで照射時間を長くしていきます。通常は週1～2回の照射を継続しながら、経過をみていきます。効果としては、疾患により異なりますが、乾癬や掌蹠膿疱症では10回程度、アトピー性皮膚炎のかゆみに対しては3～10回程度で効果が得られるようになり、白斑や円形脱毛症は個人差も強く、時間がかかります。
副作用
照射後1～2日以内に紫外線による日焼け症状（赤み、ほてり、色素沈着など）が起こることがあります。赤みが出た際には、赤みの出ない範囲で照射量を調整し、治療を継続することができますので診察時に必ずお伝えください。
注意が必要な方
- 皮膚がんがある、または過去に皮膚がんの既往がある方
- 発がんリスクが高い方（免疫抑制剤を内服中、放射線治療中の方）
- 光線過敏症の方（膠原病、ポルフィリン症などがある方）
- 光線過敏症を起こしやすくなる薬剤を内服中の方（ニューキノロン系抗菌薬、ピロキシカムなどの消炎鎮痛薬、ヒドロクロロチアジドやCaブロッカーなどの降圧薬、利尿剤など）
